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侵入犯の手口について


 
ピッキング

 鍵穴にピックと呼ばれる特殊な工具を差し込んで施錠を外し住居に侵入する手口で、本来は鍵を無くしてしまったり、間違ってドアを閉めてしまったりした時に対処するための方法です。
 馴れた者の場合、対策をされていないシリンダーであれば侵入するのに1分もかからないようです。しかもこれらの開錠方法は、調べようと思えば雑誌に載っていたり、ホームページで公開されていたりするので、簡単に入手できる情報です。
 侵入手口としてメディアで騒がれたために有名になっていますが、実は昔からあった手法であり、特に新しい手口という訳ではありませんが、被害が多い手口であることは間違いありません。
 しかし他の不正開錠による被害も増加傾向にありますので、総合的な防犯対策を考えないと意味が無くなってしまう事を忘れないで下さい。

 
カム送り

 バイパス解錠とも呼ばれる手口で、テレビでも全国に報道されましたのでご存知の方も多いと思います。この手口に弱いシリンダーと、この手口が使えないシリンダーがありますので、カム送りに弱い危険な鍵のメーカー名と形式は、>>こちら<<をご覧下さい。
 手法としては、シリンダーカラー(シリンダーの枠)を引っ張るとドアとシリンダーカラーの間に隙間が出来るので、その隙間に特殊な道具を差込み、シリンダーを迂回して直接本体内部のカムに働きかけて解錠する方法です。
 この方法は専用の解錠工具も発売されており、ピッキング同様1分もあれば解錠することが可能です。したがってピッキング対策済みの高性能シリンダーに交換しても、この手口に対しては何の役にも立たないケースが多いので、ピッキングとは別の対策が必要です。

 
サムターン回し(バイパス解錠)

 サムターンとは、ドアを閉め内側でロックするときに、取っ手の近くにある内側の錠(つまみ)のことを指します。英語の親指(THUMB)と、回す(TURN)ところから、こう呼ばれています。このサムターンを何らかの方法で回して開錠することを「サムターン回し」もしくは「バイパス解錠」と言います。
 方法としてはいくつかありますが、ドアと枠との隙間や採光用の窓、ドアスコープや郵便受けなどの破壊、もしくはドリルを使うなどの方法でドアに穴を開け、そこから針金などの工具を侵入させ外側から手探りでサムターンを回して開錠されてしまいます。
 最近はピッキング対策が進んだこともあり、2004年の夏ごろから都内を中心に被害が急増している手口です。過去の流れから考えると、いずれ首都圏各地や郊外、地方へと広がっていくことが予想されます。

 
当然ですがピッキングのみの対策では対応できませんし、被害率もピッキングと肩を並べるほどに増加していますので、有効な対策が必要になります。

 
鍵穴壊し

 ドライバーや専用工具、ドリルなどを使って物理的にシリンダーや本体を「破錠」する方法です。従来のシリンダーを使っている住居では、ドライバーで簡単に開けられてしまう所が依然として多いのが現状です。
 また普及率の高いシリンダーでは開錠用の専用工具が販売されているケースもあり、それらの工具による不正開錠も確認されています。

 
ガラス破り
 

 ドライバーを使った「三角割り」、ドライバーや先の尖ったものを利用して突き破る「突き破り」、小型バーナーやライターを使った「焼き破り」などがあります。侵入手口の2割強を占め、その比率も増加傾向にあります。
 このうち、ガラスの焼き破りに関しては、最近は小型のガスバーナーが安価に流通しているため、それを使用することで、短時間で侵入できるようになった事から被害が急増しているようです。
 いずれの手口もほとんど音が出ませんし、破るまでの時間も10秒足らずです。したがって近所の方が気付くことは、まず期待できないと思われます。

その他の手口

 上記の主な手口以外にも、バールなどを使い強引にドアを開けてしまう「こじ開け」や、かんぬき(デッドボルト)をノコギリなどで切断する「かんぬき切断」、ドアの回転部分にある丁番を破壊してドアそのものを外してしまう「丁番外し」など、様々な方法が確認されています。

 
空き巣の犯行手順
 

 侵入犯がどのような方法で下見をするのかを知ることにより、有効な防犯対策を打つことが出来る確率が高くなりますので、一例を紹介しておきます。
 
●留守の確認
 ・インターホンを鳴らして応対があるかどうかで判断する
 ・テレビなどの生活音で判断する
 ・新聞や手紙などの配達物、宅配便の不在票など確認して不在かどうかを判断する
 ・洗濯物の干しっぱなしなどで判断する
 ・窓に石を投げたりして、その反応で判断する

●侵入経路の確認
 ・ピッキングしやすい鍵かどうかなど、防犯対策の状況を確認する
 ・死角の有無など周囲からの見通し状況の確認をする
 ・バルコニー側の状況を確認する
 ・人通りや近隣の目などの確認をする
 
●逃走経路の確認 
 ・見張り役
 ・実行犯
 ・運転手
 上記役割を決め、周囲の状況からそれぞの配置場所を決定する。 
 
●行動時間 
 

 最近の空き巣が犯行に要する時間は約8分といわれています。侵入作業で約3分、物色で約5分くらいのわずかな時間で犯行が終了しているようです。この時間は、通報から警察やホームセキュリティー会社の警備員などが、現場に到着するまでの時間から割り出されているといわれています。 

 
●まとめ

 
このように最近の窃盗犯は組織化が進んでおり、犯行前に狙ったところの下見を行い、綿密な計画の下に犯行に及んでいるケースが多く見受けられるようになりました。また、上記のように短時間に犯行を終了させることがなっているようです。
 現状ではセキュリティー会社の警備員が現場に到着する時間が、平均して10分弱かかっているようですので、警備員や警察官が現場に到着したときには、犯人はすでに逃走後というケースが多いそうです。
 逆に言えば、その時間さえ稼げれば侵入犯を諦めさせることができるわけで、実際に警視庁が「空き巣ねらい」で検挙された被疑者に行ったインタビュー調査によると、侵入に5分以上かかる場合は約70%、10分以上かかる場合は約90%の犯人が諦めるというデータからも効果があることは明らかです。
 したがって侵入にかかる時間を5分以上、できれば10分以上稼ぐことが有効な防犯対策としてのキーポイントになります。

 
マンションにおける手口別被害状況

 

 

  警視庁の発表したデータを見ると、10年前と比べるとピッキングが自体は半減し、サムターン回しなど他の侵入手口が増加しています。恐らく最近のピッキング対策の普及により、この手口が増加したのだと思いますが、現場の感覚からすると多少の違和感を覚えます。憶測の範囲を超える話ではありませんが、平成14年度まではサムターン回しの全てが統計にきちんと入っておらず、ピッキングとして集計されていた可能性もあります。
 どちらにしても、玄関からの侵入としてみれば実比率として大きな変化はありませんし、ドア側からの侵入が集合住宅において主な侵入経路であることには変わりませんので、引き続き十分な対策が必要です。

 個々の手口を見てみると、サムターン回しやドリルなどによる破壊による手口や、焼き破りによる被害が増加しています。しかし、これらも上記と同様の理由により正確な増加率ではない可能性もありますので、今後のデータと比較する必要性を感じます。

 またガラス破りの被害率は階層によって異なります。このデータにはありませんが、1階と最上階付近の上層階にお住まいの方はガラス破りによる被害が多く、窓側の対策が重要になってきます。
 いずれにしても、もはやピッキングだけではなく、複合的な対策が必要なことがデータでも明らかですし、お住まいになっている住居の階層や場所により侵入しやすい経路は違うことから、個々の住居の弱点を踏まえた対策をしないと意味がないことが分かります。

   

 

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